黒革の靴

JOHN LOBB PHILIP II


言わずと知れた名品ですが、自分が持っている靴の中で最もエレガントなルックスでありながらストレスのない履き心地、しかも汎用性が高く、誰に対しても失礼にならなず、なお自分に自信が持てる最高の「実用品」です。

別にジョンロブである必要などないのですが、全幅の信頼を置ける一足がある人生、というのは良いものです。


そんな私も社会人になってから早十数年たちますが、長い間黒革の靴に抵抗感があり、殆ど茶色やベージュの靴ばかり履いていました。しかし三十路も半ばを過ぎたあたりで、大人の男の装いについて真剣に考えるようになってから、やっと黒革の靴の魅力に気が付きました。

またデザインも、昔はホールカットとかモンクストラップなどの、自分の好みを優先した靴ばかり履いていましたが、現在では専らスーツの時は内羽根、ジャケパン時は外羽根の紐靴に落ち着き、ある意味ではセオリー通りの型にはまった大人になってしまったのかもしれません。だがそれで良い。


ビジネスパーソンの装いというのは、結局のところ「小ぎれいで感じが良い人」という印象を作ること以上に大切なことは無いのではないかなと最近思っています。オシャレな人と思われたいけれど、それが明確なメリットとして作用するのは職種によりますよね。一方、感じが良くてデメリットになる仕事はそうそうないと思います。

そういう意味ではセオリーを正しく理解し、それに乗っかっていることが重要で、それ以上の何かを求める必要は、そんなに無い。でもあえて求めるとすれば、それはほんの一匙程度の隠し味で良いと思います。それを考えることが男の装いの楽しさと云えるかもしれません。


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